Movie For Life | GoPro・DJI・一眼で動画編集の楽しさを伝えるブログ

脱サラ動画クリエイター松本敦がお送りする「レンズの向こう側にあるワクワク」を届けるブログ

これはもはや学術書!色補正についての全てを網羅する「カラーコレクションハンドブック」レビュー

   

カラーコレクションハンドブック

映像の色補正についての究極の一冊「カラーコレクションハンドブック第二版」を読了


色補正に関する(おそらく)最強の一冊、ボーンデジタル出版の「カラーコレクションハンドブック」
手にしてからすでに2年が経ちましてようやく読み終えました。というか正確にいうなら

「一度、通読いたしました」

おそらく20%くらいしか理解できていないのですが、なんとか通読しました。映像をする上で必ず通る「色補正」呼び方によっては「カラーコレクション」「カラーグレーディング」などアプローチする方法によって変わる点はありますが、いままでなんとなく「いい感じに」するということで意外とあいまいにやっている部分がありました。

カラーグレーディングのプロフェッショナルを目指すわけではないけれども、基礎的なことを「知識」として知っていることでさらに表現の幅は確実に広がると思い、一年の最初の挑戦としてずっとやろうとしてたけれども放置していたこの領域に踏み込んでみました。

おそらく金額が書籍にしては高価であるという点と、内容がどれだけのものかという点で二の足を踏んでいる人も多いと思いますので、感じたことをつらつらと書いていきます。

ちなみに自分のレベルとしては、色補正はDavinci Resolveとかは(知っているけれど)使っていない状態で、Final Cut Pro Xの色補正や簡単なプラグインでのフィルターで調整しているようなレベルです。

これはもはや学術書レベル

筆者のAlexis Van Hurkmanさんは監督でもあり、色補正ソフトのDaVinci ResolveやAppleのソフトのマニュアルまで書いたことがあるそうで、有名なところではキアヌ・リーブス主演の映画「コンスタンティン」の色補正をしたすごい人でした。


すごい雑な感想からいきますと、

吐きそうでした(笑)

いや、いい意味でです。もうそれくらい内容が充実しすぎていたんです。最初の先入観では「色補正のテクニック」的なものだけかと思ったら、そんなことはなくて、

 

・モニタリングする環境設定(これだけで50ページ)

カラーコレクションハンドブック
↑ こんな環境すぐに作れないw

とか

・人間の肌の理解をするのに皮膚の構造の説明があったり

カラーコレクションハンドブック

はたまた同じ「色補正」の観点から「絵画の技法」に至るまでの考察が加わるなど、単なるデスクトップ上のテクニックに止まらない迫力がありました。(理解できたかは別にして)

ページをめくる毎に知らない単語が結構ちりばめられているので、読むのに時間がかかることかかること。

そういう意味において吐きそうになりました(笑)

もちろん色補正に関する情報は完璧すぎるほどに網羅

カラーコレクションハンドブック

色補正のソフトはいくつか出ておりますが、書籍の中では上記のように複数のソフトでの調整の方法なdも例が出ております。民生機で手に届くものとしてはAdobeのSpeedGradeとDavinci Resolveあたりでしょうか。

カラーコレクションハンドブック
撮影にミスをした場合の素材を例にあげて、この場合だったらどのように補正するのかという事例がやまほどあります。

 

この高い壁にどのように向き合えばよいのか

冒頭にも書いた通り、おそらく一度の通読では20%ほどしか理解できていないレベルではありました。
おそらく何度も読んで、実際に手を動かさないと100%の習熟度は得られないでしょう。

というか久しぶりに勉強して思ったのですが、いままでの勉強法もこの繰り返しだったことに気づきました。

今回僕がこの本を通読する上で最初に心がけたことは

「全体像を把握する」

ということでした。細かい調整は実際にやる段階で手を動かせばいいということで詳細までは理解せずにとにかく読み進めることで、最初はちんぷんかんぷんだった目次を見た時に

「これはこういうことを言っていたな」

ということが理解できていればオッケー、という低いハードルを用意しました。

細かいことはさておき、今回僕がこの本で学んだのは調整の手順でした。今までなんとなくコントラスト、彩度などをやっていましたが、プロの手順では

1、輝度、コントラスト
2、カラー調整
3、HSLと色相

この順で直していって、細かい調整ではシェイプで部分的になおし、次第に変わる色温度にグレードのアニメートを加えるなどの応用編があり、さらに全体を統一させる「ショットのマッチング」があるなどの一連のワークフローに関する「全体像」がつかむことができました。
「574ページ読んでおいてこれだけ?」と思うかもしれないですが、まずここが理解できただけでも十分前進したと認めることがとても大事かと。

 

ただ、それだけにとどまることはなくって、失敗した作例を補正する手順を見ながら、

「撮影の時にちゃんとするように気をつけよう」

であったり

「映画の色補正はとてつもなく大変な仕事をしているんだな」

なんてことに気づいたりすることで、映画を見る時の視点などもおそらく変わってくることでしょう。

 

高い買い物になるか、安い買い物になるか、それは「行動」次第

本の値段からするとかない高いかもしれません。ただ内容に関してはおそらく留学しないと学ぶことができないレベルの本で、その観点からすると恐ろしく安い本になるかと思われます。

ただ理解するだけだったら高いかもしれませんが、この知識を「武器」として昇華させる気持ちがあるのであれば決して損ではないでしょう。せっかく苦労して読んだのですから、もちろん実際に手を動かすためにDavinciにも着手しようと思います。

という僕も手にしてから本を読み終えるまでに二年間に渡る華麗なる放置期間があってしまいましたが、何か新しいことを始める一年の始めだったので重い腰を上げてまずやり遂げる(今回は読むだけですが)ことにチャレンジしてみました。

 

金額、内容ともにハードルの高い一冊になりますが、興味のある方是非手にとってみてください。

 - 動画制作おすすめ本 , ,